フィガロ日本版で、刺繍作家のクレアさんを取材しました。
「美しい手仕事」というテーマの7月号。
クレアさんは、昔の藁などを使ったクラフトワークを研究し、自分の作品に取り入れています。
彼女自身も、繊細な美しさに溢れています。細身で目が大きく、妖精のような人。
アトリエでは、住居の上が大きなロフトになっており、そのスペースをステージデザインをしているBFさんと半分ずつ使っています。
彼は、大人気だったミュージカル「千と千尋の神隠し」のデザインを手掛けたんですって!
残念ながら彼は在宅ではなかったのですが、ロフトのワークスペースを半分ずつシェアしていて、ダイナミックな舞台装置を眺めることができました。彼女のお仕事は、真逆のスケールで、細かい細かい作業です。トム・フォードのメゾン刺繍などで扱われている、彼女の手仕事ぶりにクローズアップ。
藁を縦割りにしてその繊維を重ねながら縫い付けてパターンを作っていくのは、昔の技巧を彼女流にアレンジしたものだそうです。それに使う特殊な道具や細かなビーズ、ビーズと藁で試作したパターンなど、色々見せてもらいました。彼女の刺繍クワガタがね、綺麗かつ様々な技巧が用いられていて、小宇宙です。藁をジグザグに織り込んで、糸で止めていく作業。かーなーり、細かくてデリケートな作業。彼女が、グリム童話の「6羽の白鳥」の末っ子の王女だったなら、世にも美しいイラクサのベストを編んでしまいそうです。
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